もくじ
こんにちは!Toku-Seeです。
ヒップシートは日本国内ではまだまだ使用している方が少ないためか,国内で製造販売しているメーカーはベビーアンドミーさんを除いてほとんどないというのが現状です。
卵が先かニワトリが先かの話にはなるのですが,国内メーカーがないからヒップシートが普及していないとも考えられますよね。
いずれにしても,日本では海外メーカーが製造したヒップシートが多くを占めているということなんです。
本日はそうした海外のメーカーがわざわざ「日本仕様」を作り,日本向けの商品を展開して販売しているという現状について目を向けたいと思います。
この「日本仕様」って一体何なんでしょうか?
海外の商品と日本仕様はどこが違うのでしょうか?
という事について説明していきたいと思います。
海外メーカーが日本でヒップシートを販売する方法
日本仕様を語る前に,海外メーカーが日本でヒップシートを販売するために必要なステップを説明しようと思います。これを知っておくと,どうしてわざわざ日本仕様を作る必要があるのか,その理由が少し見えてくると思います。
海外メーカーが日本でヒップシートを販売するためには,①海外メーカーが日本法人を設立して販売するか,②国内の販売業者と代理店もしくは販売店契約することになります。
前者は例えば,Amazon社が日本にAmazon Japanという日本法人を設立して,日本でもアメリカ同様にインターネット通販を展開していますよね。簡単に言うと,海外メーカーが日本にも子会社を作ってしまい,日本国内でのサービス(販売等)はすべて子会社に任せるというものです。
ただし,国内での販売経路など一から立ち上げる必要があるので,通常はまず後者の代理店契約か販売店契約を結びます。では,代理店と販売店ですがどのように異なるのでしょうか?
まずは販売店契約ですが,海外メーカーは国内の販売店に日本での販売権を譲渡するという形になります。つまり,販売店が海外メーカーからヒップシートを購入し,販売方法や小売価格等はすべて販売店が決定することになります。販売店としては在庫を抱えるためリスクを伴います。
一方で,代理店は国内で商品(ヒップシート)の広告,販売促進を行いますが,売買契約は海外メーカーと日本の購入者の間で成立します。代理店は在庫をかかえずに売買契約の成立実績に伴ってその利益の一部を海外メーカーから受け取ります。ただし、販売価格などの決定権はありません。
有名ヒップシートメーカーは代理店契約
ヒップシートではないのですが,抱っこひもで有名なエルゴベビーも日本ではDADWAYという会社が総代理店として販売しております。ヒップシートメーカーも同様で,有名なメーカーは代理店契約をしています。

例えば,韓国のヒップシートメーカーであるポグネーはT&Cインターナショナルという会社が代理店となっています。
T&Cインターナショナルさん自身は従業員数も数名の会社なのですが、そこの販売経路を用いて全国の百貨店やオンラインで販売しているわけです。
また,このブログで良く紹介しているミアミリーもウインテックという会社と代理店契約しています。こちらはヒップスタープラスというヒップシートのみを販売しているのですが,国内正規品として販売するにはウインテックさんと販売契約を結ぶ必要があります。
「日本仕様」が生まれる理由
ヒップシートに限って言うと,国内の代理店は独占権をもって販売しているところが多いです。海外メーカーと独占契約できるのだから,国内での売り上げは独り占めだね!と思うかもしれませんがなかなかそうはいきません。
というのも,代理店契約をしていても,海外の小売店・販売店から直接輸入して国内で販売する,いわゆる「並行輸入品」は除外できないからです。基本的には並行輸入品の方が価格も安くなる傾向にあります。
これは販売という点でいうと法律的に問題ありませんので,代理店が取り締まることも難しいわけです。こうなると代理店は国内での売り上げを守るために,色々と工夫をするわけです。

代理店が自社の利益を守るためによくする対策が保証(アフターフォロー)です。
日本の正規代理店での購入であれば、購入した商品に初期不良等があった時に保証を受けられますが、並行輸入品の場合は海外メーカーに問い合わせても保証を受けられないケースもあるようです。
ただ,それだけだと並行輸入品と大して差別化できないぞ!となった時に「日本仕様」が登場するわけです。
「日本仕様」の実際
並行輸入品は日本仕様と謳って販売することはできませんので,「日本仕様」という切り札は実際にかなりの差別化になります。
ところが,ヒップシートを製造販売するのは海外メーカーなので日本向けにわざわざ大幅なデザインや機能変更をしてくれることはほとんどありません。
よくあるのが,付属品をおまけにつけるとか説明書を日本語にするだけで「日本仕様」と大々的に宣伝しているケースです。ヒップシートの製造ラインは海外にあることが多いので,製品自体は全世界共通にすることが大半です。
例えば,ミアミリーの場合も「日本仕様」としてヒップスタープラスという商品が販売されていますが,ヒップシート自体は海外のものと何も変わりません。「日本仕様」の実態は付属品が違う程度なのです。
また,ポグネーのNo.5 Neoも国内ではこの名前で販売していますが,海外ではAll New No.5です。これもヒップシート自体は全く同じなのですが,No.5 Neoには落下防止ベルトが付属されています。ちなみにこのベルトはポグネーのオンラインショップで購入できるもので,日本のために特別に作られたパーツではないのです。
「日本仕様」の価格は高くなる
「日本仕様」が並行輸入品とそれほど大きな中身の違いがなくても,おまけが付くならやっぱり「日本仕様」が良いと思いますよね。
ただ,勘の良い方であればお分かりのように,日本の場合,海外メーカーと消費者の間に代理店と販売店が入るため、手数料が積み重なり必然的に小売価格が引き上げられます。
また、海外メーカーは自社のブランドイメージを保つために、そもそもが高めの小売価格を設定し、安売りは決してしない傾向にあります。
一方で、海外では安売りしている正規販売店が存在し、そうしたお店から直接買い付けて国内で販売するため並行輸入品は比較的安い価格で手にすることができます。
まとめ
「日本仕様」の実態を分かって頂けたでしょうか?
今回ご紹介したように付属品を付けるだけというケースが多いのですが,なかには日本限定モデルとして販売しているケースもありその場合は本当に日本でしか手に入らない商品もあります。
最終的には「日本仕様」を購入するか,「並行輸入品」を購入するかは私たち消費者の判断になりますので,正しい知識,情報を仕入れて納得のいくヒップシートを手にしましょう!
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